「桜地花織着物」
「裾部分」
「着物部分拡大」
「着物部分」
■ 使用素材 /家蚕座繰リ絹糸・柞蚕糸×家蚕座繰リ糸・天蚕紬飾り糸/
桜枝 /花織 /着物
「昨年の3月下旬、桜の枝で染めた着物地だ。こんなに素直に色が染められる
染材はあんがい少ないのではないだろうか。染の結果は桜の花の色の再現だ。
この桜の色素は何で構成されているだろうか、という化学式には興味は持たな
い。染めると、この色になるのだから。桜の花びらのイメージで織の組織は花織
にした。
桜の花は、万葉の時代から歌に詠まれてきた。しかし歌に詠まれるずっと以前
から古い農耕の歴史では、桜は春の農作業の指標として使われてきたという民
俗学的見方もある。」